子供が生まれたらまず読む本。学資保険vs新NISA、どっちが正解?
子供のことを考え始めた瞬間、「教育費っていくらかかるの?」「今の収入で足りる?」「学資保険に入るべき?それとも新NISA?」と、急に現実味のある不安が押し寄せます。しかも、家計はこれから住宅、転職、引っ越し、二人目…と変化していくもの。今の正解が将来も正解とは限りません。
この記事では、学資保険と新NISAを「どちらが得か」だけで比べず、家計が変わっても後悔しにくい選び方を、できるだけわかりやすく整理します。読み終わる頃には、あなたの家庭に合う方針と、今日からの一歩が決まるはずです。
1. 子供が生まれたら「教育費」の不安が一気に現実になる
教育費の準備は、早いほど有利と言われます。理由はシンプルで、「毎月の負担を小さくできる」からです。例えば、同じ金額を用意するにも、5年で貯めるより15年で貯めた方が毎月の積立額は軽くなります。
一方で、子育て期は出費が増えやすく、収入や働き方が変わることも多い時期です。だからこそ、教育費の準備は「増やす」だけでなく、「途中で苦しくならない」「必要なら止められる・変更できる」ことも同じくらい大切になります。
2. 学資保険と新NISAの違いを、まず一言で整理
迷ったときは、まず性格の違いを一言で押さえると判断が楽になります。
- 学資保険:決まったルールでコツコツ貯める“強制貯蓄”。大きく増えにくいが、計画が立てやすい
- 新NISA:投資で増やすことも狙える“自分で運用する仕組み”。増える可能性がある一方、価格の上下は受け入れる必要がある
つまり、学資保険は「ブレにくさ」、新NISAは「成長の期待」が強みです。どちらも万能ではないため、家庭の状況と目的で選び分けます。
3. 学資保険が向いている家庭・向いていない家庭
学資保険のメリット
学資保険の良いところは、仕組みがシンプルで、毎月保険料を払うことで教育費を準備しやすい点です。満期時期(例:18歳)に合わせて受け取れる設計が多く、「大学入学のタイミングに間に合わせたい」というニーズと相性が良いです。
- 自動的に積み立てられるので、貯金が苦手でも続けやすい
- 受け取り時期が決まっており、資金計画を立てやすい
- 商品によっては、契約者に万一があった場合に払込が免除される仕組みがある
学資保険の注意点
注意したいのは、途中でやめると戻ってくる金額が少なくなるケースがあることです。また、増え方は大きく期待しにくく、インフレ(物価上昇)に強いとは言いにくい面もあります。
- 途中解約すると、払い込んだ額を下回る可能性がある
- 家計が変わったときに、柔軟に調整しにくい
- 大きく増やすより「守り」の性格が強い
学資保険が向いている人
次のような家庭は、学資保険の「ブレにくさ」が安心につながります。
- 貯金が苦手で、先取りの仕組みがないと使ってしまう
- 教育費はまず確実に確保したい(増やすより守り重視)
- 家計に大きな変化が起きにくく、固定支出として払っていける見通しがある
4. 新NISAが向いている家庭・向いていない家庭
新NISAのメリット
新NISAは、投資で得た利益に税金がかかりにくい仕組みで、長く積み立てるほど効果を発揮しやすいのが特徴です。教育費のように時間を味方につけやすい目的と相性が良く、「早めに始めて長く運用する」ほど選択肢が広がります。
- 長期で積み立てるほど、増える可能性が高まりやすい
- 毎月の金額を増減したり、一時停止したりしやすい
- 教育費だけでなく、将来の選択肢(転職、引っ越し等)にも対応しやすい
新NISAの注意点(ここが不安の正体)
新NISAの最大のポイントは「価格が上下する」ことです。必要な時期にたまたま相場が下がっていると、想定より取り崩し額が小さくなる可能性があります。つまり、教育費の「使う時期が決まっている」ことと、投資の「ブレ」がぶつかる場面があり得ます。
- 元本割れの可能性はゼロではない
- 短期間で増やそうとすると、失敗しやすい
- 商品選びを間違えると、値動きが大きすぎて続かなくなる
新NISAが向いている人
次のような家庭は、新NISAの「柔軟さ」と「成長の期待」を活かしやすいです。
- 教育費を準備しつつ、家計変化に合わせて調整したい
- 10年以上の運用期間を取りやすい(早めに始められる)
- 多少の値動きは理解した上で、長期で続けられる
5. 結論:どっちが正解?ではなく「目的で分ける」が正解
結論は、「学資保険か新NISAか」ではなく、目的を分けるのが最も後悔しにくい選び方です。教育費には、大きく2種類あります。
- 時期が決まっていて、必ず必要になるお金(入学金、受験費、引っ越し費など)
- 状況次第で調整できるお金(塾代の増減、習い事、仕送りの額など)
前者は「守り」を厚く、後者は「増やす」を狙う、という発想が現実的です。たとえば、確実に必要な分は学資保険や預貯金で固め、余裕分や長期で寝かせられる分を新NISAで積み立てる。これなら、相場の上下があっても家計が崩れにくくなります。
もし「どちらか一つに絞りたい」なら、家計に余裕があり値動きに耐えられる家庭は新NISA、貯金が苦手で確実性を優先したい家庭は学資保険、が判断の軸になります。
6. やるべきこと:失敗しないためのチェックポイント
ここからは、申し込みや口座開設の前に確認しておきたいポイントです。勢いで決めず、次のチェックだけ押さえれば失敗確率はぐっと下がります。
チェック1:教育費の「いつ・いくら」をざっくりでいいから決める
完璧な見積もりは不要です。まずは「高校まで」「大学から」など、大枠で時期を分けるだけでも十分です。お金の使いどころが見えると、守る部分と増やす部分を分けやすくなります。
チェック2:生活防衛費(緊急用の貯金)を先に確保する
投資や学資保険よりも先に、急な出費に備える現金の確保が優先です。目安は、生活費の数か月分。これがあるだけで「相場が下がっても売らなくていい」「保険料がきつい月に崩せる」など、判断が安定します。
チェック3:学資保険は「途中でやめたらどうなるか」を必ず確認
パンフレットで良い面だけ見て決めると、家計が変わったときに苦しくなります。
- 途中解約時に戻る金額はどれくらいか
- 払込期間はいつまでか(10年、18年など)
- 受け取りのタイミングは入学時期と合っているか
チェック4:新NISAは「商品を絞る」「売り時を分散する」発想を持つ
新NISAで教育費を準備するなら、値動きが大きすぎるものを避け、できるだけ分かりやすい商品で長期積立する方が続きます。また、使う直前に一括で売るのではなく、必要時期の2〜3年前から少しずつ現金化するなど、取り崩しも分散すると安心です。
7. よくあるQ&A(元本割れ・いくらから・いつ始める?)
Q1. 元本割れが怖いです。新NISAはやめた方がいい?
「使う時期が近いお金」まで新NISAに寄せると不安は大きくなります。元本割れリスクが怖い場合は、教育費のうち確実に必要な分は預貯金や学資保険で確保し、余裕分だけ新NISAに回すのが現実的です。怖さをゼロにするより、怖さを管理できる形にするのがコツです。
Q2. 学資保険でも元本割れはありますか?
あります。特に途中で解約した場合に起こりやすいです。満期まで続けた場合は戻りがプラスになりやすい設計もありますが、必ずではありません。申し込み前に「途中解約の返戻金」と「満期までの総払込額」の関係を確認してください。
Q3. いくらから始めるべきですか?
正解は「家計が無理なく続く金額」です。教育費は長距離走なので、金額の大きさより継続が重要です。まずは家計を圧迫しない範囲で月数千円〜でも構いません。増額は、昇給や保育料が下がるタイミングなど、家計が楽になった時に行う方が続きます。
Q4. 子供がまだいません。それでも準備は早い方がいい?
早いほど有利になりやすいのは事実です。ただし、子供の人数や働き方が未確定なうちは、「途中で調整できる手段」を優先すると安心です。固定の支払いになりやすい学資保険より、まずは生活防衛費を整えつつ、新NISAや貯金で準備を始める考え方が合う人も多いです。
Q5. 児童手当は教育費に回した方がいい?
教育費に回すと、目的がはっきりして貯まりやすいです。おすすめは、児童手当が入ったら自動的に別口座へ移す、または新NISAの積立に充てるなど、「使う前に分ける」仕組みを作ることです。
8. まとめ:今日からできる最初の一歩
学資保険と新NISAは、優劣ではなく役割が違います。ブレにくさを優先するなら学資保険、増える可能性と柔軟さを優先するなら新NISA。さらに後悔しにくいのは、教育費を「必ず必要な分」と「調整できる分」に分けて、守りと増やすを組み合わせる方法です。
最初の一歩としておすすめなのは、次の順番です。
- 生活防衛費の目安を決め、現金で確保する
- 教育費の使いどころを「いつ頃・いくらくらい」でメモする
- 無理のない金額で、貯金または新NISAの積立をスタートする
完璧なプランを作ってから動く必要はありません。家計とライフプランは変わります。だからこそ、「続けられる形で小さく始めて、必要に応じて調整する」。それが、子供が生まれてからも不安に振り回されにくい、いちばん堅実な戦い方です。
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