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資産形成

新NISA時代に「保険で貯める」はもう古い?

2026年4月29日 / 川端順也

「将来、子どもができるかも」「転職や引っ越しで家計が変わりそう」「教育費や住宅のこともまだ固まっていない」――20代〜40代の夫婦にとって、将来の見通しが立ちにくいのは自然なことです。だからこそ“確実に貯めたい”気持ちから、貯蓄型の保険を検討する人も多いですよね。

一方で新NISAが始まり、「貯めるなら投資のほうが得って聞くけど、保険はもう古いの?」「元本割れが怖い。結局どっちが正解?」と迷いが増えた方もいるはずです。

この記事では、保険と新NISAそれぞれの得意・不得意を、できるだけ難しい言葉を使わずに整理します。読み終える頃には「わが家は何を優先すべきか」「保険で貯めるなら、どこに注意するべきか」がはっきりし、次の一歩が踏み出しやすくなります。

1. 新NISAで「貯め方」が変わった

新NISAは、投資で得た利益に税金がかからない制度です。これまで投資に興味がなかった人でも、「まずは少額から積み立ててみよう」と始めやすい環境が整いました。

ここで大切なのは、新NISAが“投資を勧める制度”というより、「家計の中の長期の資産づくりを、よりやりやすくした制度」だという点です。時間を味方につけてコツコツ積み立てるほど効果を発揮しやすく、教育資金や老後資金など、10年以上先の目的と相性が良い傾向があります。

一方で、投資である以上、価格は上下します。短期間で使う予定のお金を入れると、必要なときに減っている可能性がある。だからこそ、新NISAは「生活防衛資金(もしものときの現金)」を確保したうえで、余裕資金で行うのが基本です。

2. 「保険で貯める」が選ばれてきた理由

貯蓄型保険(終身保険、養老保険、学資保険、個人年金保険など)は、「保障」と「積立」をセットにした商品です。これが長く支持されてきたのは、次のような理由があります。

2-1. 強制的に貯められる

毎月の保険料として引き落とされるため、「先取り貯蓄」になりやすいのが特徴です。自分で貯金できるか不安な人にとっては、仕組みそのものが助けになります。

2-2. 万一の保障が同時に持てる

死亡保障などが付くタイプなら、貯めながら家族への備えにもなります。「貯める」と「守る」を一つにしたい人には、わかりやすい選択肢です。

2-3. 受け取り時期が決まっていて計画が立てやすい

学資保険のように、子どもの進学時期に合わせて受け取れる設計は、家計管理の面で安心材料になります。

3. 新NISA時代に保険が不利になりやすいポイント

結論から言うと、「保険で貯める」が全部ダメになったわけではありません。ただし、新NISAが使いやすくなった今、貯蓄型保険は“見えにくい弱点”が目立ちやすくなっています。

3-1. 増え方が小さくなりやすい

貯蓄型保険は、運用というより「約束された範囲で増える」設計が中心です。その分、増え方は大きく期待しにくいことがあります。新NISAのように、長期で資産の成長を狙える仕組みと比べると、「同じ期間・同じ金額でも差が出やすい」と感じるケースが出てきます。

3-2. 途中解約に弱い

ライフプランが変わりやすい20代〜40代はここが重要です。貯蓄型保険は、途中で解約すると戻ってくるお金が払った総額を下回ることがあります。特に加入して間もない時期は、その傾向が強めです。

3-3. 「保障」と「積立」が一体で家計の自由度が下がる

保険で貯めると、家計の中で固定費(毎月必ず出ていくお金)が増えます。収入が上下したときに調整しづらく、必要な保障の見直しもしにくいことがあります。

3-4. 手数料や仕組みが分かりにくい

投資信託(新NISAで使われることが多い商品)はコストが比較的見えやすい一方、保険は仕組みが複雑で、どこでコストがかかっているか分かりにくい場合があります。結果として「思ったより増えない」「説明を受けたけどよく理解できていなかった」となりやすい点は注意です。

4. それでも保険が向く人・向かない人

大事なのは、「保険か新NISAか」ではなく、目的に合う道具を選ぶことです。向き・不向きを整理してみましょう。

4-1. 保険で貯めるのが向く人

  • 近い将来に使う目的があり、値動きのある運用が不安な人
  • 貯金が苦手で、強制力がないと貯められない人
  • 万一の保障を確保しつつ、一定額を積み立てたい人
  • 教育資金など「いつ必要か」が明確で、途中解約の可能性が低い人

4-2. 新NISA中心が向く人

  • 10年以上先の資産づくり(教育費の一部・老後など)をしたい人
  • 家計の変化に合わせて、積立額を増減したい人
  • 保障は保障、貯蓄は貯蓄で分けて管理したい人
  • 途中で使う可能性もあるので、資産の取り崩しやすさを重視したい人

4-3. 現実的なおすすめは「分ける」設計

多くの家庭でバランスが取りやすいのは、「保障は掛け捨てで必要最小限」「貯める部分は新NISAなどで長期積立」という考え方です。掛け捨て保険は、同じ保障額でも保険料を抑えやすいことが多く、家計の余力を作りやすいのがメリットです。

ただし、掛け捨てに抵抗がある方もいます。その場合は「保険で貯める割合を小さくする」「解約しにくい前提で入る」など、家計の柔軟性を残す設計にしておくと失敗が減ります。

5. やるべきこと:失敗しないためのチェックポイント

ここからは、実際に行動するときの確認ポイントです。保険を検討する人も、新NISAを始める人も、両方に効きます。

5-1. まずは生活防衛資金を確保する

目安は「生活費の3〜6か月分」を現金で持つこと。転職、病気、引っ越しなどが起きても、投資や保険を慌てて解約しないための土台になります。

5-2. 「いつ・いくら必要か」を3つに分ける

  • 近い将来(1〜5年):旅行、車、引っ越し、出産費用など
  • 中期(5〜10年):教育資金の一部、住宅関連など
  • 長期(10年以上):教育資金の一部、老後資金など

近い将来のお金は現金中心、長期は新NISAなどの長期積立が相性良し。保険は「時期が決まっていて、途中解約しない前提で積み立てたい」部分に限定すると整理しやすいです。

5-3. 保険で貯めるなら「途中解約しても困らないか」を最優先で確認

将来の変化が不安なご家庭ほど、ここが分かれ道です。月々の保険料が家計を圧迫すると、結局解約して損をしやすくなります。無理のない金額に抑える、または貯蓄型は最小限にするのが安全です。

5-4. 新NISAを始めるなら「積立額は小さく、長く続ける」

新NISAは一度に大きく始めるより、家計に馴染む金額で長く続ける方が成功しやすいです。最初は月5,000円〜1万円でも十分。慣れてから増額するほうが、途中でやめにくくなります。

5-5. 保障の整理は「必要額」から逆算する

保険は気持ちの安心になりやすい反面、過剰に入りがちです。死亡保障なら「遺族年金・会社の弔慰金・貯金で足りる分」を引いて、必要な上乗せだけを準備するのが合理的です。

6. よくあるQ&A

Q1. 新NISAは元本割れしますか?

可能性はあります。投資なので、短期では下がることもあります。ただ、長期・分散・積立を意識すると、価格変動の影響を抑えやすくなります。重要なのは「数年以内に使うお金を入れない」ことです。

Q2. 保険なら元本割れしませんか?

「必ずしない」とは言えません。貯蓄型保険でも、途中解約すると元本割れすることがあります。また外貨建てなどは為替の影響で、円ベースの受取額が増減する場合もあります。契約前に「いつ解約するといくら戻るか」を確認してください。

Q3. いくらから始めるべき?

目安は、家計が苦しくならない範囲で月5,000円〜。まずは生活防衛資金を作り、次に小さく始めて継続するのが安全です。ボーナスで増やすより、毎月の積立を安定させる方が続きやすい傾向があります。

Q4. 子どもがまだいないのに学資保険は必要ですか?

「いつ子どもが欲しいか」「収入の見通し」「途中解約の可能性」によります。ライフプランが固まっていない段階では、固定費になる学資保険を急いで契約するより、現金や新NISAで“用途を決めすぎない貯蓄”を作る方が柔軟です。必要性が高まってから、改めて保険を検討しても遅くありません。

Q5. 掛け捨てはもったいない気がします

気持ちはとても自然です。ただ、保険は「起きたら困ることに備える」道具です。掛け捨てで保険料を抑え、その分を新NISAなどの資産づくりに回すと、家計全体の納得感が上がるケースも多いです。「保険で増やす」より「保障を買って、貯蓄は別で増やす」と考えると整理しやすくなります。

7. まとめ:最初の一歩のアドバイス

新NISA時代に「保険で貯める」が完全に古い、ということはありません。ただし、途中解約に弱く、増え方も大きくは期待しにくい商品が多いため、ライフプランが変わりやすい20代〜40代の夫婦には“合わない形”になっていることが増えました。

迷ったときの基本方針は、次の通りです。

  • まずは生活防衛資金を確保する
  • 保障は必要最小限に整える(足りない分だけ上乗せ)
  • 貯める部分は、新NISAで小さく始めて長く続ける
  • 保険で貯めるなら「途中解約しない前提」で、金額を控えめに

最初の一歩としておすすめなのは、「家計の固定費を確認し、毎月ムリなく積み立てられる金額を決める」ことです。その上で、新NISAの積立を月5,000円からでも始めてみてください。やってみると不安が具体化し、次に見直すべき保険や貯蓄の形も見えてきます。あなたの家計に合った形で、焦らず一緒に整えていきましょう。

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川端順也

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川端 順也
About 代表:川端 順也
Name 川端 順也
Role MDRT 7年連続入賞

妻と子供3人のパパFP。地域の皆様に最適なライフプランをご提案します。