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保険会社が倒産したらどうなる?「生命保険契約者保護機構」の救済範囲を解説

2026年1月19日 / 川端順也

「もし加入している保険会社が倒産したら、支払った保険料はムダになるの?」「家族の保障が突然なくなったらどうしよう」。20代〜40代の夫婦にとって、ライフプランが変わりやすい時期ほど、こうした不安は現実味を帯びます。結婚、転職、住宅購入、そして“これから子どもを”という希望。未来が動くほど、保険に「想定外」が起きたときの影響が気になりますよね。

結論から言うと、生命保険には倒産時の受け皿として「生命保険契約者保護機構」という仕組みがあり、一定の範囲で契約が守られる可能性があります。ただし、すべてが100%守られるわけではありません。この記事では、守られる範囲と削減されうるポイントを、なるべくやさしく整理し、最後に「今やるべきこと」まで落とし込みます。

1. 保険会社が倒産したら、契約はどうなる?

保険会社が経営破綻(倒産)した場合でも、「その瞬間に保険がゼロになる」とは限りません。多くの場合、契約を引き継ぐ手続き(他社への移転など)や、条件を見直しながら契約を継続する流れが検討されます。

ただし注意点は、破綻後はこれまでと同じ条件のまま維持できない可能性があることです。たとえば、将来受け取る金額や解約返戻金(解約時に戻るお金)などが調整されるケースがあります。つまり、「保障がなくなる不安」だけでなく、「受け取れる金額が減るかもしれない不安」も現実的です。

このときに重要な役割を果たすのが、次に説明する「生命保険契約者保護機構」です。

2. 「生命保険契約者保護機構」とは(守られる範囲)

生命保険契約者保護機構は、万が一、生命保険会社が経営破綻したときに、契約者を一定範囲で保護するための仕組みです。イメージとしては「生命保険版のセーフティネット」。破綻した会社の契約を、別の会社に引き継いだり、契約の継続を支えるための資金援助をしたりします。

守られやすいポイントは「保障を続けること」

保護機構の目的は、契約者にとって一番困る「保障が突然なくなる」事態を避けることです。そのため、死亡保障や医療保障など、生活に直結する保障を継続できるように調整が行われることが多いです。

保護の基本は「責任準備金の90%」が目安

細かな算定は契約内容等で変わりますが、一般的に語られる目安として、破綻時点の「責任準備金」の90%までが保護対象とされています。責任準備金とは、将来の保険金支払いに備えて保険会社が積み立てているお金のイメージです。

ここで大事なのは、「払った保険料の90%が戻る」という意味ではない点です。あくまで保険会社が将来の支払いのために積み立てている部分をベースに調整されるため、契約の種類や加入期間によって体感は変わります。

3. どこまで補償される?削減される可能性があるもの

保護機構があるとはいえ、破綻後に条件変更が起きる可能性はゼロではありません。特に影響が出やすいのは、次のような要素です。

予定利率が下がる可能性

貯蓄性のある保険(終身保険、養老保険、個人年金など)では、契約時に想定していた運用の前提(予定利率)が見直され、将来の受取額に影響することがあります。簡単に言うと、「増え方が控えめになる」方向の調整が入りうる、ということです。

解約返戻金や満期金が減る可能性

破綻処理の過程で、解約返戻金や満期保険金が削減される可能性があります。特に「貯める」目的が強い契約ほど、影響を気にしておく必要があります。

保険料が上がるケースもありうる

契約を維持するために条件が再設計される場合、保険料が上がる形で調整される可能性もあります。ただし、実際の対応は状況や引き継ぎ先の方針によります。

外貨建て・変額などは値動き要因も上乗せ

外貨建て保険や変額保険のように、もともと為替や運用実績で増減するタイプは、「破綻リスク」以外のブレもあります。倒産の影響だけに目を向けると、全体像を見失いやすい点に注意が必要です。

4. 具体例でイメージ:死亡保険・医療保険・個人年金は?

死亡保険:保障継続が優先されやすい

万が一のときの家族の生活を支える死亡保険は、生活保障としての重要度が高いため、契約が継続できるように調整されることが多い分野です。ただし、貯蓄部分が大きい商品では将来受取額や解約返戻金が調整される可能性があります。

医療保険:入院・手術の保障は「なくならないように」動く

医療保険も同様に、保障を途切れさせないことが重視されます。特に、健康状態によっては新規加入が難しくなることもあるため、継続できる仕組みがあるのは安心材料です。一方で、保険料や給付条件が一部見直される可能性は想定しておきましょう。

個人年金・貯蓄型:受取額の調整リスクを意識

老後資金づくり目的の個人年金や、満期金があるタイプは、受取額のイメージを置きやすい反面、破綻時の調整の影響を受けやすい面があります。だからこそ「保険会社の健全性」「商品性(貯める部分が大きいか)」をセットで確認しておくと安心です。

5. やるべきこと:今すぐできるチェックポイント

不安は、行動に変えると小さくできます。ここでは、20代〜40代の夫婦が今すぐできて、失敗を減らせる点検ポイントをまとめます。

1つ目:保険証券(またはマイページ)で「目的」を言語化する

同じ保険でも、目的が「万が一の生活費」なのか「教育費」なのか「老後資金」なのかで、優先順位が変わります。まずは契約ごとに目的をメモしましょう。

  • この保険は何のため?(死亡保障、医療、貯蓄など)
  • いつまで必要?(子どもが独立するまで、定年まで など)
  • いくら必要?(最低ラインでOK)

2つ目:1社に偏りすぎていないか確認する

「まとめた方が管理が楽」と感じる一方で、万が一のときの影響を一気に受けるのも事実です。保障の核となる部分は分散を検討する価値があります。特に、貯蓄目的の保険を大きく積み上げている場合は、保険以外の選択肢(預貯金、つみたて投資など)も含めて全体設計を見直すと安心です。

3つ目:「貯める」と「守る」を分けて考える

倒産リスクをゼロにするのは難しいですが、影響を小さくする設計はできます。生活防衛に直結する保障(死亡・医療)と、資産形成(老後・教育)を同じ器に入れすぎないことが、結果的にリスク分散になります。

4つ目:保険会社の健全性の目安も軽く見ておく

難しい指標を追いかける必要はありませんが、保険会社が公表している情報や格付けなどを「参考程度」に確認するだけでも、気持ちの安心につながります。迷ったら、複数社比較を前提に、説明が分かりやすい担当者や窓口を選ぶのが近道です。

5つ目:見直しのタイミングを決めて“放置”を防ぐ

ライフプランが変わりやすい世代ほど、保険は「入って終わり」になりがちです。

  • 結婚・同居を始めた
  • 転職して収入や福利厚生が変わった
  • 住宅購入・賃貸更新など固定費が変わった
  • 妊娠・出産・子どもの進学

この節目のどれかが来たら、一度点検する。これだけで失敗はかなり減ります。

6. よくあるQ&A

Q1. 保険会社が倒産したら、元本割れしますか?

可能性はあります。保護機構で一定の範囲は守られるとはいえ、契約条件の調整により、解約返戻金や満期金が当初の想定より減ることがあります。特に貯蓄型は影響が見えやすいので、「受取額を確定的に期待しすぎない」ことが大切です。

Q2. 保障(死亡・医療)は支払われますか?

保障を継続する方向で手当てが行われるのが基本的な考え方です。ただし、引き継ぎや条件変更のプロセスが入ることがあり、まったく同条件で永続するとは限りません。重要なのは、連絡が来たときに放置せず、案内を確認することです。

Q3. いくらから保険に入るべき?

「家計を圧迫しない金額」からが基本です。目安としては、まずは貯金(生活防衛資金)を優先し、そのうえで必要最低限の保障を組みます。夫婦の場合は、どちらか一方に万が一があったときの生活費(一定期間)と、入院時の自己負担を埋める程度から設計すると無理が出にくいです。

Q4. 貯蓄型保険はやめた方がいいですか?

一概にやめるべきではありません。ただ、貯蓄型は「途中でやめにくい」「受取時期が決まっている」「倒産時は調整の影響が見えやすい」といった特徴があります。家計に余裕がない段階では、まずは保障は掛け捨てでシンプルに、貯蓄は別の方法で分けるほうが安心なケースも多いです。

Q5. 外貨建てや変額なら、保護機構で守られるので安心?

保護機構の仕組みがあっても、為替や運用の値動きは別のリスクとして残ります。「倒産しても守られるから大丈夫」ではなく、「値動き+破綻時調整の可能性」まで含めて理解しておくと安心です。

Q6. もし破綻がニュースになったら、すぐ解約すべき?

焦って解約すると、解約返戻金が少なく損が確定することがあります。まずは公式発表と契約の取り扱い方針を確認し、保障が必要な期間や代替手段(入り直しの可否)も含めて判断しましょう。不安が強い場合は、加入目的と家計状況を整理したうえで、第三者的な相談先(複数社比較の窓口やFP)に確認すると冷静になれます。

7. まとめ:不安を「点検」に変えて、将来に備えよう

保険会社が倒産した場合でも、生命保険には「生命保険契約者保護機構」というセーフティネットがあり、契約が守られる仕組みがあります。一方で、予定利率の見直しや解約返戻金・将来受取額の調整など、「100%同じ条件のまま」とは限らない点も押さえておきたいところです。

だからこそ、いま不安を感じているあなたにおすすめしたい最初の一歩はシンプルです。

  • 加入中の保険を並べて「目的・必要な期間・必要額」をメモする
  • 1社に偏っていないか確認する
  • 「守る保障」と「貯めるお金」を分けて考える

この3つだけでも、将来ライフプランが変わったときに、保険が足かせになりにくくなります。不安をゼロにするのは難しくても、「自分たちでコントロールできる状態」に近づけることはできます。今夜10分、保険証券(またはアプリ)を開くところから始めてみてください。

Written by

川端順也

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川端 順也
About 代表:川端 順也
Name 川端 順也
Role MDRT 7年連続入賞

妻と子供3人のパパFP。地域の皆様に最適なライフプランをご提案します。