まずはここから!保険見直しの正しい順番ガイド
結婚、転職、住宅購入、そして「そのうち子どもが欲しい」。20〜40代の夫婦は、これからライフプランが大きく動く時期です。だからこそ保険も「何となく入ったまま」だと、守りたいものに対して足りなかったり、逆に払い過ぎていたりします。
ただ、保険の見直しは情報が多くて迷いやすいのも事実です。医療?死亡?がん?貯蓄型?どれから手をつけるべきか分からない…という声をよく聞きます。
この記事では、保険見直しを失敗しにくくする「正しい順番」を、できるだけやさしい言葉で整理しました。読み終える頃には、あなたの家計と将来像に合った“次の一手”が見えるはずです。
保険見直しは「順番」が9割:最初に全体像をつかむ
保険の見直しでつまずく原因は、いきなり商品比較から入ってしまうことです。条件の違いに目がくらみ、「安いから」「人気だから」で決めると、肝心の目的からズレやすくなります。
おすすめの順番はシンプルで、「目的を決める → 公的保障を知る → 現状を把握する → 足りない分だけ足す → 最後に加入手続き」の流れです。これなら過不足が起きにくく、保険料も適正化しやすくなります。
ステップ1:家計と目的を整理する(保険で守る範囲を決める)
最初にやることは「何のために保険に入るのか」を家庭ごとに決めることです。保険は、起きたら困る出来事のうち、貯金では耐えにくい損失をカバーする道具です。
まずは次の3点をメモしてください。紙でもスマホでも構いません。
- 毎月の生活費(家賃・ローン、食費、通信費などの合計)
- 貯金額(生活防衛費として何か月分あるか)
- これからの予定(子ども、住宅、転職、働き方の変化)
例えば、共働きで貯金が十分ある夫婦は、保険で大きく備えなくても良いケースがあります。一方、片働きに近い状態や、これから出産で収入が落ちる可能性がある場合は、一定期間の保障を厚めに考えると安心です。
ステップ2:公的保障を確認する(意外と手厚い部分も)
民間保険の前に、公的保障を確認すると「思ったより守られている部分」と「意外と穴がある部分」が見えてきます。ここを飛ばすと、同じ保障を二重に買ってしまいがちです。
医療費は高額になっても上限がある
会社員や公務員、国民健康保険の方も、医療費が高額になったとき自己負担に上限が設けられる仕組みがあります。入院や手術の「自己負担が青天井になる」不安は、ある程度小さくできます。
働けなくなったときの保障は立場で差が出る
病気やケガで長く働けない場合、会社員は一定の所得補償が出る制度がある一方、自営業やフリーランスは手薄になりやすい傾向があります。ここは家庭の働き方で必要な備えが変わります。
遺族年金など「家族を守る制度」も確認
万一のときに家族が受け取れる年金制度もあります。とはいえ、必要生活費のすべてをまかなえるとは限りません。「足りない分」を民間保険で補う発想が基本です。
ステップ3:いま入っている保険を棚卸しする(証券を1枚にまとめる)
次に、現在加入している保険を把握します。見直しは「捨てる作業」ではなく、「中身を理解して整える作業」です。保険証券やアプリを見ながら、以下を1枚にまとめましょう。
- 保険の種類(死亡、医療、がん、収入保障など)
- 保障額(いくら出るか)
- 保障期間(いつまで続くか)
- 保険料(月いくらか)
- 特約(オプション)が付いているか
ポイントは「合計でいくら払っているか」と「いつまで保障されるか」です。月々の支払いが家計を圧迫しているなら、まずは保障の整理で固定費を軽くできる可能性があります。
ステップ4:優先順位をつけて見直す(死亡・医療・がん・就業不能)
ここが本題です。見直しは、影響が大きいものから順に考えると迷いにくくなります。
優先1:死亡保障(必要な人・必要な期間だけ)
死亡保障は、家族の生活が成り立たなくなる可能性がある場合に優先度が上がります。子どもが小さい、住宅ローンがある、片方の収入に依存している場合は要検討です。
コツは「一生分を用意しない」こと。子どもが独立するまで、住宅ローンが落ち着くまでなど、必要な期間に合わせて考えると保険料を抑えやすくなります。
優先2:働けないリスク(家計へのダメージが大きい)
入院よりも家計に響きやすいのが「働けない期間が長引くこと」です。特に、住宅ローンや生活費が毎月出ていく家庭では、ここが一番の不安になりやすいです。
会社員か自営業か、共働きか片働きかで必要性は変わります。夫婦でどちらの収入が止まると厳しいか、現実的に考えるのが第一歩です。
優先3:医療保障(入院日額よりも自己負担を意識)
医療保険は「入院でいくらもらえるか」より、「自己負担が増えやすいポイント(差額ベッド代、先進的な治療、通院など)をどう埋めるか」で考えると判断しやすくなります。
貯金で吸収できるなら最小限でも良いですし、貯金が心細い時期は、当面の安心として持つのも一つの選択です。
優先4:がん・三大疾病(必要性は家庭で分かれる)
がんなどの保障は、「治療が長引くこと」や「働き方が変わること」への備えとして考えると納得感が出ます。一方で、あれもこれも付けると保険料が膨らみやすい分野でもあります。
まずは基本の死亡・働けないリスクを整えたうえで、家計に無理のない範囲で検討するのが順番としておすすめです。
ステップ5:比較・加入は「解約の前」に(空白期間を作らない)
最後に大事な注意点です。新しい保険を検討するとき、焦って先に解約してしまうのは避けましょう。健康状態によっては新規加入が難しくなることもあり、保障がない期間ができると本末転倒です。
基本は「新しい保険の審査が通る → 保障開始を確認する → 旧契約を整理する」の順番です。乗り換えが必要ないケースも多いので、「減らす」「形を変える」「期間を調整する」など複数の手段を持って検討すると安心です。
やるべきことリストと失敗しないチェックポイント
ここまでの内容を、すぐ動ける形にまとめます。忙しい夫婦でも、まずはこのチェックからで大丈夫です。
やるべきことリスト(最短ルート)
- 家計の固定費と貯金額をざっくり出す
- 今後3〜5年のイベント(出産、住宅、転職)を書き出す
- 保険証券を集め、保障額・期間・保険料を一覧にする
- 「万一」「働けない」「医療」の順で不足を確認する
- 比較は同じ条件で行い、解約は最後にする
失敗しないためのチェックポイント
- 保険で「貯金の代わり」をしようとして保険料が重くなっていないか
- 保障が一生必要なものか、「一定期間」で足りるものかを分けて考えているか
- 特約が多すぎて、何に備えているのか自分で説明できない状態になっていないか
- 夫婦それぞれの保障が重複していないか(同じ目的を二重に買っていないか)
- 保険料が家計の余裕を奪って、貯金や投資が止まっていないか
迷ったら、「家計が続くこと」を最優先にしてください。保障を厚くして安心を買ったつもりが、毎月の支払いで苦しくなると本末転倒です。
よくあるQ&A(元本割れは?いくらから?)
Q:貯蓄型の保険は元本割れしますか?
A:可能性はあります。特に短期間で解約すると、払った保険料より戻るお金が少なくなることは珍しくありません。「いつまでに、何のために使うお金か」が近い場合は、保険よりも貯金で準備した方が合うケースがあります。反対に、長期で続ける前提で、目的がはっきりしているなら選択肢になることもあります。
Q:保険は毎月いくらから始めるべきですか?
A:家庭によって答えが変わりますが、目安を作るなら「無理なく払い続けられる金額」が第一です。保険料が高すぎると、家計の余力(貯金や教育費、住宅費の備え)が削られます。まずは現在の固定費を確認し、必要な保障から順に積み上げていくと適正額に近づきます。
Q:子どもがまだいません。死亡保障は必要ですか?
A:ケースによります。夫婦どちらかが亡くなっても家計が大きく崩れないなら、優先度は低めで良いことがあります。一方、住宅ローンがある、片方の収入への依存度が高い、将来の出産で働き方が変わりそう、という場合は「一定期間だけ」準備しておくと安心です。
Q:保険はネット型と対面、どちらがいい?
A:どちらにも良さがあります。ネット型は保険料を抑えやすく、内容がシンプルなものに向きます。対面は、家計全体を見ながら整理したい、目的がまだ曖昧で一緒に組み立てたい場合に向きます。大切なのは、どちらでも「目的と必要額」を先に決めることです。
Q:見直しのタイミングはいつがベスト?
A:ライフイベントの前後が目安です。結婚、転職、住宅購入、妊娠・出産、子どもの進学などで必要保障は変わります。逆に何も変わっていないのに毎年乗り換える必要はありません。1〜2年に一度、保障の一覧を見返すだけでも十分効果があります。
まとめ:今日できる最初の一歩
保険見直しは、商品選びではなく「順番」が大切です。目的を決め、公的保障を知り、現状を一覧にして、足りない分だけを補う。この流れを守るだけで、過不足もムダもぐっと減らせます。
今日の最初の一歩は難しくありません。保険証券(またはアプリの契約一覧)を夫婦で10分だけ確認し、「保障額・期間・保険料」をメモに並べてみてください。それだけで、次に何を見直すべきかがはっきりしてきます。
もし「自分たちだけでは判断がつかない」と感じたら、目的と家計を整理したメモを持って相談するのがおすすめです。判断材料が揃っていれば、必要以上に売り込まれる心配も減り、あなたの家庭に合った選択がしやすくなります。
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