保険証券が読めない人へ。最低限ここだけ見ればOKな5項目
保険証券、見ても不安になるのは普通です
保険証券を開いた瞬間、「文字が多い」「数字が並んでいて意味がわからない」「結局、うちの家計に必要なの?」と手が止まる方は少なくありません。特に20代〜40代の夫婦は、結婚、転職、住宅購入、そしてこれから子どもを考えるなど、ライフプランが動きやすい時期です。だからこそ「今の保険のままで大丈夫か」が気になって当然です。
安心してほしいのは、保険証券は全部を理解しなくても、まずは要点だけ押さえれば判断できるということ。この記事では、保険証券が読めない人でも迷わないように「最低限ここだけ見ればOK」な5項目に絞って、やさしく解説します。読み終わるころには、次に何を確認し、どこを見直せばいいかがはっきりします。
最低限ここだけ見ればOKな5項目
1. 保険の種類(何のための保険か)
まず確認したいのは「この保険は、何が起きたときに家計を守るものか」です。保険証券には商品名が書かれていますが、商品名だけでは目的がわかりにくいこともあります。そこで、次のどれに近いかを意識して見てください。
- 死亡に備える(万一のときの生活費・教育費)
- 病気やケガに備える(入院・手術・通院)
- がんなど特定の病気に備える(がん診断一時金など)
- 働けなくなったときに備える(就業不能・収入補償)
- 貯蓄を目的にする(学資、個人年金など)
夫婦でライフプランが変わりやすい時期は、「貯蓄目的」と「保障目的」が混ざっていると判断が難しくなります。まずは目的を1つずつ整理するだけで、過不足が見えやすくなります。
2. 保障額(いくら受け取れるか)
次に大事なのが「いくら出るのか」。保険証券では、死亡保険金や入院給付金など、受け取れる金額が書かれています。ここでのポイントは、金額の大きさそのものよりも「家計の穴を埋められるか」です。
たとえば死亡保障なら、残された家族が困るのは「今日明日の葬儀代」より「今後数年〜十数年の生活費」です。子どもがいない夫婦でも、住宅ローンや家賃、今後の働き方次第で必要額は変わります。
- 死亡保障:遺族の生活費、住宅費、教育費(今後子どもを考えるなら特に)
- 医療保障:入院1日いくら、手術いくら、一時金があるか
- 働けない保障:毎月いくら、いつから、いつまで出るか
「金額は書いてあるのに安心できない」ときは、保障額が家計の目的に対して合っていない可能性があります。
3. 保障期間(いつまで守られるか)
同じ保障額でも、「いつまで続くか」で価値は大きく変わります。保険証券には、満了日や保険期間、更新の有無が書かれています。特にチェックしたいのは次の点です。
- 一定期間だけの保障か(例:10年、60歳までなど)
- 一生続く保障か(終身)
- 更新型か(更新のたびに保険料が上がりやすい)
20代〜40代は、必要な保障が大きくなりやすい時期です。にもかかわらず、更新型で将来の保険料が上がりすぎると、家計が苦しくなって解約…という本末転倒が起こりがちです。今の保険料だけでなく「将来も続けられるか」という視点で期間を見てください。
4. 保険料(今いくら払い、今後どうなるか)
保険料は家計に直結するので、証券で必ず確認したい項目です。月払いか年払いか、口座振替かカードかなどの情報もありますが、見直しで重要なのは「同じ保障で、払いすぎていないか」「将来上がる設計になっていないか」です。
一般的に、更新型は更新のたびに上がりやすく、終身型でも内容によっては割高になることがあります。逆に、安さだけを追いすぎて保障が足りないのも危険です。
- 保険料が家計の固定費として重くなっていないか
- 更新で上がるタイプかどうか
- 夫婦それぞれが入っている保障が重複していないか
夫婦で話し合うときは、「この保険は何を守っているか」をセットで確認すると、削ってはいけない部分が見えます。
5. 解約返戻金・満期金(やめたらいくら戻るか)
最後に確認したいのが、途中でやめた場合や満期まで続けた場合に「お金がどうなるか」です。保険証券には、解約したときに戻るお金(解約返戻金)や、満期金がある場合の記載があります。
ここで大切なのは、貯蓄性がある保険ほど「早くやめると戻りが少ないことがある」点です。引っ越し、転職、出産などで家計が変わる時期は、解約の可能性もゼロではありません。将来の自由度を確保する意味でも、解約時にいくら戻るかは必ず押さえておきましょう。
- 解約返戻金があるタイプか、ほぼないタイプか
- 今解約したらいくら戻るか(目安でもOK)
- 満期があるか、満期はいくらか
「貯蓄目的の保険」と「保障目的の保険」が混ざっていると、解約の判断が難しくなります。まずは現状把握だけでも十分前進です。
やるべきこと・失敗しないためのチェックポイント
保険証券の5項目を見たら、次は行動に移す段階です。ただし、勢いで解約したり、よくわからないまま乗り換えたりすると失敗につながります。ここでは、夫婦でやっておきたいチェックポイントをまとめます。
やるべきこと:まずは「現状の見える化」
保険は複数加入していると全体像が見えにくくなります。まずは夫婦それぞれ、加入中の保険を1枚のメモにまとめましょう。
- 目的(死亡・医療・がん・働けない・貯蓄)
- 保障額
- 保障期間
- 保険料(月いくら)
- 解約返戻金の有無
この5項目だけで、重複・不足・高すぎのヒントが出ます。
失敗しないチェックポイント:先に「必要な保障」を決める
見直しでありがちなのが、「今の保険が良いか悪いか」から入ってしまうことです。順番は逆で、先に必要な保障をざっくり決めるほうが失敗しにくいです。
- 子どもができたら必要な死亡保障は増える可能性がある
- 共働きか片働きかで必要額が変わる
- 住宅ローン(団体信用生命保険)の有無で死亡保障が変わる
- 貯金が増えるほど、保険で備える必要は減ることがある
「いくら必要か」を完璧に出す必要はありません。夫婦で同じ方向を向くことが大切です。
注意点:解約・乗り換えは一度立ち止まる
解約返戻金が少ない時期にやめると損になることがあります。また、新しい保険は年齢が上がるほど保険料が上がりやすく、健康状態によっては入りにくい場合もあります。
- 新しい保障を確保してから、古い保険を整理する
- 貯蓄型をやめるときは、返戻金額と家計への影響を確認する
- 不安なら、保障内容を紙に書いて第三者に見てもらう
「今すぐ決めない」ことが、結果的に一番の節約になることもあります。
よくあるQ&A
Q1. 元本割れってありますか?
あります。特に貯蓄性のある保険でも、加入してすぐの解約や、一定期間内の解約では、払った保険料より戻りが少ないことがあります。元本割れが心配な場合は、保険証券の「解約返戻金」や、別紙の「解約返戻金表」の有無を確認してください。
Q2. いくらから始めるべき?保険料の目安は?
家計により違いますが、目安を決めるなら「無理なく続けられる固定費」に収めることが最優先です。保険は長く続けて意味が出ることが多いため、背伸びして高い保障にすると途中で続かなくなります。まずは、必要な保障の優先順位を決め、足りない部分から小さく整えるのがおすすめです。
Q3. 子どもがまだいない夫婦でも、死亡保険は必要ですか?
必要性は家庭によります。たとえば、片方の収入に大きく依存している、家賃や住宅ローンがある、将来子どもを望んでいて今後保障を厚くする可能性が高い場合は、一定の備えがあると安心です。一方で、貯金が十分にあり、共働きで生活が回るなら、最低限にして他の優先事項(医療・働けないリスクなど)を厚くする考え方もあります。
Q4. 医療保険は入院日額が高いほど安心ですか?
高いほど良いとは限りません。入院が短期化している傾向もあり、日額より一時金が役立つケースもあります。大切なのは、自己負担(貯金で出せる範囲)と、足りない部分を埋める設計になっているかです。日額だけで判断せず、手術や通院、診断一時金の有無も合わせて見てください。
Q5. 保険証券が見当たりません。どうしたらいい?
まずは保険会社(または代理店)に連絡し、再発行や契約内容の取り寄せが可能か確認しましょう。最近はマイページで証券情報を確認できる会社もあります。夫婦で保険を管理するなら、保険会社名・証券番号・連絡先だけでも共有しておくと安心です。
まとめと、今日できる最初の一歩
保険証券は難しく見えますが、最低限見るべきポイントは絞れます。今回の5項目は、次のとおりです。
- 保険の種類(何に備える保険か)
- 保障額(いくら受け取れるか)
- 保障期間(いつまで守られるか)
- 保険料(今いくら、今後どうなるか)
- 解約返戻金・満期金(やめたらどうなるか)
最初の一歩は、夫婦それぞれの保険証券を手元に集めて、この5項目だけをメモすることです。完璧に理解しなくて大丈夫。現状が見えるだけで、「何が不安なのか」「何を変えたいのか」が言葉になります。
そして、ライフプランが変わる可能性があるご家庭ほど、保険は一度決めたら終わりではなく、状況に合わせて整えるものです。焦らず、でも先延ばしにしすぎず。今日、証券を1枚開いて、5項目のうち1つだけでも確認してみてください。それが、家計の安心を増やす確かなスタートになります。
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