30代・共働き夫婦のリアルな保険料は?平均額と最低限抑えるべきポイント
共働きだと収入が2本ある分、「保険は最低限でいいのかな?」と思う一方で、妊娠・出産、住宅購入、転職、育休などライフプランが動きやすく、「いま決めた内容で将来足りるのか」が不安になりやすいですよね。
この記事では、30代共働き夫婦の保険料のリアルな目安をつかみつつ、必要以上に払いすぎないための考え方を、できるだけやさしく整理します。読み終える頃には、「わが家は何に、いくらまでなら払っていいか」の判断軸が持てるはずです。
30代・共働き夫婦の保険料、みんなどれくらい?
結論から言うと、30代の共働き夫婦の保険料は「夫婦合計で月1万〜2.5万円」あたりに収まるケースが多いです。逆に、月3万円を超えているなら、保障が重複していたり、目的があいまいなまま加入していたりする可能性があります。
内訳のイメージとしては、医療系(入院・手術・がんなど)で一人あたり月3,000〜8,000円、死亡保障(万一のときの生活費)で一人あたり月2,000〜8,000円程度が目安になります。もちろん、貯蓄型の商品を厚めにしている場合や、保障額を大きくしている場合は、これより上に振れます。
大事なのは「平均に合わせること」ではなく、「わが家の必要額に合わせて、払いすぎを防ぐこと」です。共働きは家計の体力がある反面、どちらかが働けない期間が出た瞬間に家計が崩れやすい面もあります。平均は参考程度にして、次章の分かれ道を確認しましょう。
平均額の目安と「高くなる・安くなる」分かれ道
保険料が高くなる家庭と、無理なく抑えられる家庭の差は、「何を保険で備えるか」を先に決めているかどうかで決まります。以下のポイントに当てはまるほど、保険料は上がりやすい傾向があります。
保険料が高くなりやすいケース
- 貯蓄代わりに保険を厚くしている(学資や積立を保険でまとめがち)
- 万一の生活費を「なんとなく多め」に設定している
- 医療保障を盛り込みすぎている(特約が多い、同じ役割の保障が重複)
- 夫婦それぞれが別々に加入し、全体像を見ていない
保険料を抑えやすいケース
- 貯蓄は貯蓄、保障は保障と役割を分けている
- 公的制度(健康保険、高額療養費、傷病手当金など)を踏まえて設計している
- 「必要な期間だけ」死亡保障を持っている(子育て期だけ手厚く、以降は縮小)
- 夫婦で保障を合算して、どちらにどれだけ必要か整理している
特に共働きの場合、どちらかが亡くなったときの家計ダメージは「片働きより小さい」ことが多いです。そのため、死亡保障は過剰になりやすい一方、働けないリスク(病気やケガでの休職・長期療養)への備えは見落としやすい、という特徴があります。
最低限おさえたい保険の優先順位(夫婦・子ども有無別)
保険は「全部そろえる」より、優先順位をつけた方が失敗しません。ここでは、30代共働きの基本の考え方を、子どもの有無も踏まえて整理します。
優先順位1:働けなくなるリスク(収入の穴)を埋める
共働きでも、どちらかが長く働けない状態になると、生活費はもちろん、住宅ローンや教育費計画が一気に苦しくなります。まず確認したいのは、会社員なら健康保険の「傷病手当金」があるかどうかです。おおむね給与の一部が最長1年半出る仕組みがあるため、民間の保険は「足りない分だけ」を上乗せする発想が合理的です。
自営業・フリーランスはこの支えが薄くなりやすいので、就業不能系の保障や、生活防衛資金(現金)を厚めにするなど、方針を早めに固めるのがおすすめです。
優先順位2:医療保障は「大きな出費」に絞ってシンプルに
医療保険は、入院日額を増やしたり、特約を盛り込みすぎたりすると保険料が膨らみます。日本は公的医療保険が強く、自己負担が青天井になりにくい仕組みがあります。だからこそ、医療保障は「入院や手術でまとまった支出が出たときに家計が崩れない」程度に絞るのがコツです。
目安としては、入院や手術の保障を基本形にして、がんなど不安が強い分野だけ必要最低限を検討する、という順番が分かりやすいです。
優先順位3:死亡保障は「必要な期間」と「不足額」だけ
子どもがいない夫婦なら、死亡保障は「葬儀費用+当面の生活費」程度に抑えても成り立つことが多いです。一方、子どもがいる、またはこれから望む場合は、育つまでの期間だけ、生活費と教育費の不足分を埋める形で考えると、過不足が出にくくなります。
ポイントは、夫婦それぞれの収入・貯蓄・働き方で必要額が変わることです。「夫に大きく、妻に小さく」と決めつけず、どちらの収入が止まると家計が困るかで設計すると納得感が出ます。
共働き夫婦がやりがちな保険の失敗
ここは特に多い落とし穴です。思い当たるものがあれば、保険料を下げられる余地があるかもしれません。
「とりあえず一式」で加入して、特約だらけになる
安心感は増えますが、家計に効くほどの保障になっていない特約も混じりやすいです。特約は一つひとつが小さくても、合計すると毎月の固定費を押し上げます。
夫婦で同じ保障を重ねすぎる
医療保障を二重三重にしても、必要な自己負担以上は受け取っても使い道が限定されます。反対に、片方だけが極端に薄いと、育休や休職時に穴が出ることも。合算して全体で最適化するのが共働き向きです。
保険で貯めようとして家計が苦しくなる
貯蓄型は「続けられること」が大前提です。固定費が重くなると、いざというときに解約して損をする流れになりがちです。まずは生活防衛資金を確保し、そのうえで余裕資金で積立を考える順番が安全です。
やるべきこと・失敗しないチェックポイント
ここからは、夫婦で30分〜1時間あれば進められる実務ステップに落とし込みます。難しい計算は不要です。
チェック1:固定費の上限を先に決める
保険は「入れるだけ入る」と青天井になります。夫婦合計の保険料は、まず月いくらまでにするか上限を決めましょう。目安は、家計に無理がない範囲で月1万〜2.5万円程度から検討し、住宅費・貯蓄が圧迫されるなら下げる判断が優先です。
チェック2:公的制度でカバーできる範囲を把握する
- 医療費が高額になったときの自己負担が抑えられる仕組みがあるか
- 会社員なら休職時に一定期間の給付が見込めるか
- 遺族年金など、万一のときの公的な支えがどの程度か
ここを押さえるだけで、「保険で全部備えなきゃ」という不安が小さくなり、結果として保険料の適正化につながります。
チェック3:「何年必要か」を決めて死亡保障を設計する
死亡保障は一生同じ金額で持つ必要はありません。子どもが小さい期間、住宅ローンが重い期間など、「家計が弱い時期」だけ厚くする方が合理的です。必要期間が決まると、保険料は大きく下がりやすくなります。
チェック4:保険証券(または契約一覧)を夫婦で1枚にまとめる
加入状況が見えないと最適化できません。夫婦それぞれの保険を、商品名・月額・保障内容・更新の有無だけでいいので一覧にしましょう。重複や、目的が不明な契約が見つかることが多いです。
よくあるQ&A
Q:貯蓄型の保険は元本割れしますか?
A:可能性はあります。特に、短期間で解約すると、払った保険料より戻るお金が少なくなるケースは珍しくありません。貯蓄型を選ぶなら「いつまで続けるか」「途中でやめない前提で家計が回るか」を先に確認すると安心です。不安がある場合は、まずは現金の貯蓄を厚くしてから検討すると失敗しにくいです。
Q:保険はいくらから始めるべき?月いくらが正解?
A:正解は家庭によりますが、まずは「夫婦合計で月1万円前後」から、必要な保障だけを付ける考え方が現実的です。そこから、子どもを考えて死亡保障を上乗せする、働けないリスクが大きい働き方なら就業不能系を足す、という順で調整すると、払いすぎを避けられます。
Q:子どもができたら、すぐに保険を増やすべき?
A:増やす前に、「いくら不足するか」を見積もるのが先です。共働きの場合、片方の収入が残るため、必要な死亡保障は想像より少ないこともあります。一方で、育休で収入が落ちる時期は家計がタイトになりやすいので、その期間の現金(生活防衛資金)を厚くする方が効く場合もあります。
Q:医療保険は入院日額を高くした方が安心ですか?
A:日額を上げるほど安心感は増えますが、保険料も増えます。公的制度で自己負担が抑えられる前提があるため、「医療費で家計が崩れない最低限」に絞る方がバランスが取りやすいです。不安が強い場合は、日額を上げるより、貯蓄を増やす選択肢も有効です。
まとめ:今日できる最初の一歩
30代・共働き夫婦の保険料は、夫婦合計で月1万〜2.5万円がひとつの目安です。ただし、平均に合わせるよりも、「公的制度で足りる分は外し、足りない分だけを買う」発想にすると、保険料は無理なく整います。
最初の一歩はシンプルです。夫婦それぞれの加入中の保険を一覧にして、(1)働けない期間の生活費、(2)医療の大きな出費、(3)子育て期の不足分という順に、必要なものだけ残す・足すを検討してください。
もし判断に迷ったら、「わが家の固定費上限(月いくらまで)」を決めるだけでも前進です。保険は不安をゼロにする道具ではなく、家計を守りながら前に進むための道具です。必要最低限に整えることで、将来の選択肢が増えていきます。
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